日商簿記1級を受ける前から、税理士試験のことは意識していました。
主婦になって暇だったので、税理士の勉強でもしようかなと考えていたのです。
しかし、税理士試験には受験資格があります。
わたしの場合、受検資格がないことを知ってショックでした。
税理士試験の受験資格
税理士になるためにはいくつかの方法がありますが、
一般的には税理士試験を受けるのが一番の近道です。
税理士試験のうち5科目を合格して、はじめて税理士になれます。
税理士試験の受験資格は複数あります。
主なものを見ていきましょう。
詳しいことは国税庁のホームページを参照してください。
受験資格について
実務経験
以下の事務や業務に通算2年以上従事していれば受験できます。
- 弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士等の業務
- 法人又は事業を営む個人の会計に関する事務
- 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助の事務
- 税務官公署における事務又はその他の官公署における国税若しくは地方税に関する事務
- 行政機関における会計検査等に関する事務
- 銀行等における貸付け等に関する事務
関連資格
日商簿記1級、全経簿記上級、会計士補のいずれかがあればOKです。
学歴
実務経験や関連資格がない人にとって、
一番該当しやすいのは学歴に関することでしょう。
大卒で、法律学・経済学に属する科目を1科目でも履修していればOKです。
成績証明書の科目名に「法律」「~法」や「経済」が入っていればだいたい認められます。
判断が難しい場合は、念のため国税局に問い合わせると良いでしょう。
わたしの場合
わたしは文学部の出身です。
それでもひとつぐらい法律学・経済学に関連した科目を取っているだろう……と思いきや、
なんとひとつも取っていませんでした。
日商簿記1級に合格して受験資格を得ましたが、
なんだか回り道をしてしまったようで、大学時代の自分を恨んだものです。
しかし日商簿記1級がなければ簿記論には受からなかったと思うので、
これは必要なことだったのだと後で思いました。
税理士試験の科目
税理士試験には会計科目が2科目、税法科目が9科目で、合計11科目あります。
税理士になるにはそのうち5科目を合格しなくてはなりません。
通常は何年かに分けて、順番に受けていきます。
税理士試験は年に1回しか試験がありません。
簿記みたいに2~3回やってくれればいいのにと思ってしまいますね。
科目には選び方がある
科目については自由に5科目を選んでいいというわけではなく、
必須科目や、2つのうち1つしか選べない科目があります。
詳しいことはややこしいので省きますが、
だれもが必ず取らなくてはいけない科目が
会計科目の「簿記論」と「財務諸表論」です。
簿記論と財務諸表論
「簿記論」はほとんどが計算問題で占められています。
「財務諸表論」にも計算問題がありますが、理論の割合が大きいです。
1年目には簿記論と財務諸表論の2科目を受ける人が多いです。
わたしは財務諸表論まで手が回らないと思い、簿記論だけ受けることにしました。
財務諸表論に出てくるような理論問題は苦手という事情もありました。
通常文系の人は計算問題が苦手で理論の暗記は得意な傾向にありますが、
わたしはその逆みたいです。
簿記論だけ異質
むしろほかの税法科目は理論問題がほとんどです。
税理士試験の中でも簿記論だけがちょっと異端なんですね。
結果、簿記論に絞ったおかげで問題演習がしやすかったです。
財務諸表論も受けていたら共倒れになっていた可能性があります。
次はわたしが税理士試験(簿記論)を受験したときの話です。